インドの底力

今日、中国にアウトソースしたデータ作成の仕事を納品しました。ほとんどの作業を中国側がやったのにもかかわらず、中国側の請求額がとても安かったのでウチの会社はボロ儲け。みんなで大笑いしました。

そこで思い出したのが、「インドもアウトソース天国」だということ。

アメリカのIT産業が賃金の安いインドにアウトソースを出すようになり、そのためアメリカ国内の技術者の解雇が激しいというのは有名な話です。私はそれをニュースで少し知っていた程度でしたが、今回の年末年始のインドの旅で、香港からムンバイに行く飛行機で隣の席になったバンガロール出身の「携帯電話販売で世界中を飛び回る」インド人の男の子や、ムンバイからプネーに行くバスで後ろの席にいた「デリーのコールセンターで働く英語がビックリするほど完璧な」インド人の女の子と出会い、私の中で「優秀なインド人は、マジで優秀、驚異的」と印象付けられ、外国の需要を吸い取るインドの力にちょっと納得しました。

現在、インド政府はインド人の数字の強さを生かすため、理系の大学の増設を積極的に進めているそうです。インドでは毎年310万人が大学を卒業していますが、大学の増設によりその数はあと10年で倍増するらしいです。

ただ、インドの現状は私の目で見た限りその貧困具合はハンパでなく、人口一人あたりの所得は460ドル(2003年)、3億人が1日1ドル以下で生活し、10億人いる国民の3分の1以上が非識字者です。第三世界に共通する“官僚・役所の腐敗”はここも例外ではなく、公共サービスは賄賂(心付け)を渡さないと何もやってくれず(とインド人が言っていた)、警察も決して信用できるものではないらしいのです。評価されているアウトソースも含めたITサービスは総労働人口の1%未満と、現実はまだまだ・・・。

でも、

私がいろいろな国を転々としていつも痛感したのは、「数の多さは決定的な強さ」だということ。インドは近い将来、中国を抜いて世界一の人口国になります。現在、安い賃金で外需をガッチリ取り込んでいるだけだけど、まだ未熟な国内の消費活動の基盤さえ整えることができれば、内需はこの先いくらでも拡大するのでは。

適当な予測だけど、impossibleでもないよね?

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