子育て本「子どもの心のコーチング 一人で考え、一人でできる子の育て方」



娘が成長し、ひたすら守るべき存在の「赤ちゃん」から、自分の意思を持って自由気ままに動き回る「幼児」になりました。最近は彼女の「これがやりたい」「あれはやりたくない」という意思表示がハッキリしてきて、時には私の意思に反して抵抗する(イヤイヤする)ようになり、「さて、これからどのように彼女をしつけしていけばいいのか?」と考えるようになりました。

私は超娘ラブなので、自制を無くせば際限なく娘を甘やかしてしまうと思います。でも、彼女をわがままな甘やかされっ子にしたくないから、ちゃんと厳しく育てます。では、どれだけ厳しくすればいいのか?その方法は?最近流行りの「叱らない育児」だったら厳しくしなくていいの?と、しつけについていろいろ疑問があったので、年末年始、日本に一時帰国した際に子育て本を数冊買いました。

その中で一番良かった本は、菅原裕子さんの子どもの心のコーチング―一人で考え、一人でできる子の育て方 (PHP文庫)でした。

本の内容は、大まかに

・子供の自立を促すため、親は「ヘルプ」ではなく「サポート」すること。失敗も経験させて、子供自身に学ばせること

・子供に「自己肯定感」「責任能力」「人の役に立つ喜び」を教えること

・押しつけだけでは子供は学べない。子供の声をどう聞き、親としての自分のルールをどう子供に伝えるかを考えること

・自分と子供、自分と自分の親との健全な親子関係を作ることの大切さを理解すること

です。著者がさすが企業の人材開発コンサルタントをしていただけあって、文章が分かりやすく、理論も納得して受け入れやすく、本を通して読者をコーチングしています。

この本では、私が本を買う動機になった「どう厳しくしつけていくか?」と言う疑問に応えていました。しつけの「厳しさ」を子供だけに向けるのではなく自分自身にも向け、子供の見本になるような生活習慣、子供を納得させるように親としての信念の一貫性を持つこと、そして子供がその信念を外れることをしてしまった場合、子供の動機を理解した上でしっかり叱る(諭す)、とされていました。しつけ、大変だけど、なんだか「今後、子供がますます難しくなっても、多分大丈夫。これから頑張っていこう」という気分になりました。

あと数冊子育て本(「叱らない育児」を肯定する本も含む)を読んだのですが、「叱らない育児」について思ったことがあります。

「あれしちゃダメ」「これしちゃダメ」と否定語を使って子育てすると、子供は自分自身が否定されたように感じるからそういう言葉を使って子供を叱ってはいけないらしいのですが、子供がそう感じてしまうのは大きな声で威嚇したり頭ごなしに怒鳴りつけて「怒る」からだと思います。

私は、やはり子供が悪いこと(自分や他人の身に危険が及ぶようなことや、社会的秩序を乱すこと)をした場合は、厳しく叱るべきだと思います。でも、厳しくしつつも、子供の言い分も聞いた上で、なぜそれをしてはいけないかちゃんと説明することができれば、子供も分かってくれるのではないかと思うのです。

子供は天使のようで天使じゃないので、こちらが叱ったり、なぜそれをしてはいけないか説明しても理解することを拒否したり、時には酷い抵抗をしたりするかもしれません。親だって人間だから、時には自制ができなくて感情任せに子供に対して怒鳴ってしまうこともあると思います。そこで親としての忍耐力、持続力が試されるんだと思います。

「子供が生まれただけでは“親”になれない。親が親になるよう努力していくことで、少しずつ“親”になることができる」といいます。私は親歴まだ1年3ヶ月、まだまだ新米のお母さんです。この前、娘が食べ物を掴んで床に叩きつけた時にはカッとなって思わず怒鳴ってしまいました(悪意ではなく遊びでやったことなので、娘にはすぐに怒鳴ったことを謝りました)。こうして後で落ち込んでしまうことがまだまだたくさんあるのですが、ここで努力をしなくては自分は“親”になることはできないんじゃないかと思うのです。

叱るべき時には、ちゃんと叱る。子供が行動を正せるよう、ちゃんと叱る。感情的に怒るのではなく、落ち着いて叱る。そうできるようにならなければ。

あと、世の中は理不尽で、学校に通い始めれば調子に乗って取った行動に対して先生に怒られることもあるだろうし、社会に出れば自分に落ち度がないことで上司に怒られることもあると思います。そうして「怒られること(自分の行動を他人にとがめられること)」をちゃんと経験し、それ対して耐性を付けるためにも、叱る時には(怒るではなく)叱った方がいいのではないかと思いました。

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