デブラ・ウィンガーを探して(2001)

「グラン・ブルー」「バッファロー’66」のロザンナ・アークエットが、自分と同世代の40代の女優34人に、家庭と仕事の両立、子育て、女優としての仕事について本音を語らせ、自らも母として女優としてどう生きていくかを探るドキュメンタリー映画です。最初パッケージを見て、「97分?短いなあ」と思ったけど、なんのなんの、内容的にはてんこ盛り。お腹いっぱいになります。

女優達が語る「家庭と仕事の両立」は、まだ未婚で子供もいない私にとっては未知の世界だけれども、いずれ私も結婚し子供を生み、仕事を続ける(つもりの)身として、とても考えさせられるものでした。というのは、それが遠い未来ではなくいずれ近いうちに自分も直面するだろうな、と思うからです。

私は、専業主婦は絶対無理な人間です。しかし自分の母親が、私がものごころつく前から働き、あまり家庭に気を回すことがなかった人なので、自分が家庭を持った時はせめて子供が中学校に上がるまで学校から帰ってきた時に家に居て、その日一日学校で起こった話を聞いてあげられるようにしたいと思っています(←理想中の理想)。

でも現実、それを可能にできるような都合のいい仕事を見つけられるとは思えないし(だから今、在宅で仕事をすることが可能な能力とキャリアを意識して仕事をしている)、もしかしたら自分も母親と同じように、将来家庭をかえり見ず子供に寂しい思いをさせながら自分の仕事に没頭してしまうんじゃないかという不安もあります。

家庭と仕事の両立、難しいんだろうなぁ。ジェーン・フォンダでさえも、「It's really, really, hard.(ため息)」と言ってたし。

でも、34人の女優達は、仕事を選び満足した人、仕事を選び後悔した人、家庭を選び納得した人など34通りの人生があり、同じ職業に就いていながらもそれぞれ抱えている状況が全く違っており、そのうえで各々が「自分と家族にとってベストは何か」を真剣に考えて生きていました。

彼女達の発言に一貫しているのは、「どの時点で何を決断するか。その決断のために、自分がどういう人間で、何にプライオリティを置くべきかを知っていること」でした。

ああ、そうか。これに答えがあるんだな、と思いました。

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