A Match Made in Heaven (2014)

A Match Made in Heaven (2014)

私は、映画よりもドキュメンタリーが好きです。映画はフィクション(作られたストーリー)ですが、ドキュメンタリーは登場する人々が実際に存在しており、フィルムを通して彼らの人生を垣間見ることができるからです。

特に好きなのが、自分とは全く異なった文化の国について知ることができる海外のドキュメンタリーです。

今回観たのは、「A Match Made in Heaven」。2014年にイスラエルのBdalak Productionsで制作されたドキュメンタリーです。

このドキュメンタリーでは、結婚適齢期(18~20代後半)になった正統派のユダヤ教徒の若者数人を密着し、彼らがどのようにして結婚相手を見つけ、それに宗教と家族がどのように関わるかを紹介しています。


冒頭に出てくる23歳の男性は、初対面の見合い相手にこう言います。

「見合いに恋愛を期待してはいけない」
「自分の感情や気分に選択を邪魔されたくない」
「良縁かどうか分かる前に感情を抱くことはよくない。恋に落ちると何も目に入らなくなるから」

シーンは変わり、19歳の男性と、18歳の女性が公園で2回目のデートをしています。彼らは見合いを通して知り合い、1度目のデートでお互いを気に入り、結婚の約束をしました。2回目のデートでは、子供の教育について話し合っています。

「子供達には、僕たちが育った家庭のように、テレビも映画もインターネットもない環境にしよう」

ユダヤ教徒の言い伝えによると、「完璧な結婚相手を見つけることは、紅海を割るくらい難しい」とされています。彼らは専門の仲人を通して見合いをし、お互いに気が合うようだったら、相手が結婚相手として相応しいかどうか両親と話し合い、双方の両親の了承を得て、3回以内のデートで婚約をします。

数回のデートの後、女性が男性の家に招かれます。男性の両親は女性にこう言います。「私が嬉しいのが、君の家族がユダヤ教の正統派だということだ。理由は簡単だ。君の実家を訪問するとき、テレビなど禁じられたものがそこにあって欲しくないんだ」

男性の両親は女性をとても気に入ります。しかし、男性は現在、ユダヤ教の勉強中で忙しく、すぐには結婚したくはないと思っています。そうして具体的に結婚の計画をしないまま、何度もデートを重ねていたある日、女性の母が切羽詰まって、娘に詰め寄ります。

「デートを3回以上続けるのは間違っている」
「いずれお互い触れたり、それ以上の関係になったりすると言ったでしょう」
「結婚するなら、頑張りなさい。しないなら、(今すぐ)会うのを止めなさい」

女性の母親は、娘に忠告するだけでは終わらず、今度は男性の母親に電話を掛け、「うちの娘に求婚しないなら、もう彼女と会わないで」と伝えます。

そんな状況の中で行われたデートで、女性は男性に固い口調でこう云い放ちます。
「こんなに長く引き伸ばすのは、私たちのコミュニティでは許されないことよ?」

それで男性は結婚を決めたのか、ドキュメンタリーの最後で男性と女性は結婚します。19歳の花婿と18歳の花嫁。私たちの感覚では、若過ぎる結婚のような気もしますが、ユダヤ教徒は、より多くの子供を作ることを奨励しているため、19歳と18歳の結婚は彼らにとっては決して若過ぎる結婚ではないのです。

このドキュメンタリーを見終った後、ふと、私の古い友人のことを思い出しました。彼はNYのBrooklynで生まれ育ったユダヤ人で、1999年のWoodstockの会場に行くバス乗り場で知り合いました。彼はユダヤ人と言っても、ユダヤ人コミュニティから離れて暮らしており、服装も考え方も敬虔なユダヤ教徒とは全く違っていました(HRが好きでWoodstockに行くくらい、普通のアメリカ人の若者でした)。当時はよく一緒に遊んだりしていたのですが、私が日本に帰国したりバンクーバーに移住したりしたため、今では以前のように会うことができなくなってしまいました。しかし、節目節目にfacebookでメッセージを送ったりして今でも連絡を取っています。

出会った当時、彼はフリーで、女の子との出会いを求めていました。一緒にパブへ行き、カウンターで飲んでいる女子グループを見つけると、私に小銭を渡して、「may、このお金で好きなドリンク買ってきていいよ。でも、ドリンクができるのを待っている間、あの女の子たちと話をして仲良くなって、『私の友達を紹介するね』って言ってここに座っている僕を呼んでね。さ、行った。頑張れ!」と、背中を叩くのです。

「ドリンク待ちの時間って、長くても5分くらいでしょう?そんな短い時間に見知らずの女の子たちと仲良くなるなんて無理!」と断っても、「いいかい、may。僕は、将来、僕の伴侶となる人と出会うために生まれてきたんだ。今はまだ出会っていないけど、僕の運命の彼女は今この瞬間、この世界のどこかで僕を知らずに普通の生活をしているんだ。その彼女と出会うためなら、なんだってするつもり。お願いだから僕に協力して」と言うのです。

別の日に、友人数人とダイナーにご飯を食べに行った時、友人の一人が彼に、「彼女が欲しい、運命の子を見つけると言って、人種関係なく出会いを探してるけど、でもお前、ユダヤ人じゃん。ユダヤ人はユダヤ系としか結婚できないんじゃないの?」と聞きました。その時、彼は、「僕は真面目なユダヤ教徒じゃないし、そもそも運命の人がユダヤ人ではないかもしれないだろ?」と反論しました。

結局、彼は、たくさんの女の子と知り合ったものの真剣な関係になることなく、数年後、ユダヤ教関係者から紹介された女の子とあっさり結婚してしまいました。あれほど熱烈に「出会い」を求めていたのに、最終的に選んだのは、見合いで出会ったユダヤ教徒の女の子だったのです。それまで普段、彼がユダヤ教徒と意識したことはなかったのですが、その時、「やはり違うバックグラウンドを持っているんだなあ」と実感させられました。

A Match Made in Heaven(שידוך משמיים: פרק הבכורה) Full Ver.(ヘブライ語・字幕無し)

A Match Made in Heaven | Official Trailer

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