スピーチセラピーが終わりました


今日で、娘のスピーチセラピーが終わりました。

娘が2歳になった頃、自分の感情を“人間の言葉”ではなく、「あーあーあー」「あ゛ーっ」という“音(唸り)”で人とコミュニケーションを取ろうとしていたため、そのことをファミリードクターに相談し、近所のコミュニティヘルスセンターのスピーチセラピーを紹介してもらい、週に一度、通うこととなりました。(ちなみに、コミュニティヘルスセンターなので、セラピー代は全額MSPでカバーされました)

セラピーが始まったのは去年の11月。今年の3月までほぼ毎週セラピーに通いました(計13セッション)。セラピーは、基本的に、言語療法士さんと娘がおもちゃで遊び、言語療法士さんは遊びを通して娘の言動を観察します。同時に、普段私はどのように娘に接すればいいかを教えてもらいました。

言語療法士さんの主なアドバイスは、

  • 娘の第一言語は、(母親の母国語である)日本語にする
  • (父親の母国語の)中国語は、日本語の次に重要(第二言語)という位置付けにする
  • 娘に対して、母親は日本語のみを使用、父親は中国語のみを使用する
  • 絶対、娘に英語で話しかけてはいけない。いつか小学校に入学したら、自然に英語を習得するから、今は英語ができなくても気にしない
  • 家庭内の使用言語のバランスは、圧倒的に日本語を大きく占めるようにする(第一言語の発達が、後に第二、第三言語の発達につながるため)
  • カナダで生活していると、耳に入ってくる日本語の量が少ないので、それを補うため、母親は普段の生活で、自分の行動を常に実況中継して、日本語不足を補う
  • 娘が間違った文章を言ったら、正しい文章を言い直してあげる
  • 娘には、人や場所によって使用する言語を使い分けるようにさせる(例: お母さん=日本語、お父さん=中国語、日本語学校=日本語、デイケア=英語)

など。

セラピーが始まってすぐに、「あーあーあー」「あ゛ーっ」ではなく、(ふにゃふにゃの発音の)日本語を話し始めました。ほぼ同時に、中国語も話し始めました。

それから毎週、娘は、日本語と中国語の新しい言葉をどんどん覚えていきました。3月に娘の言語能力と成長レベルを調べるテストを行い、それを無事にパスしました。そのため、週に一度のセラピーは終了し、8月に最初のフォローアップ(言語習得の進展を確認する)が行われ、今日、2回目のフォローアップで、言語療法士さんに「これ以上のセラピーは必要無し」と判断されたため、スピーチセラピーは今日で終了することとなりました。

始めた頃は、娘が本当に喋れるようになるのか不安でした。言語能力ではなく、発達に問題があるのではないかと疑った時期もありました。

でも、こちらの心配はよそに、娘は驚くほど言葉を覚え、今では、(発音がまだはっきりしなかったり、文法の間違いはあるけれども)日本語と中国語のバイリンガルになりました。

コミュニティヘルスセンターの言語療法士さんは、本当にとてもいい方で、言語についてだけでなく、子育てについてもいろいろアドバイスをくれたり、時には励ましてくれたりしました。娘は言語療法士さんとおもちゃで遊ぶのが大好きで、娘も私も、楽しんでスピーチセラピーに通うことができました。

最後、言語療法士さんと別れる時、娘も私もビッグハグをしました。もし今後、言語について不安が出てきたら、いつでも戻ってきていいと言われました。

もう来週からセラピーに行けないのは、とても残念です。しかし、言語療法士さんが恋しくとも、もうセラピーに戻らないよう、私は私で娘の日本語教育を頑張っていきたいと思っています。

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