日加社会保障協定

昨日、ファイナンシャルアドバイザーに会って、移民後のファイナンシャルプラン(家・子供・保険・年金)について、いろいろ相談に乗って頂きました。

そこで、年金についてかなり時間を割いて話をしたのですが、日加社会保障協定について自分が全く勘違いをしていたことに気付いてしまいました。

カナダの年金は、OAS(Old Age Security Pension)とCPP(Canada Pension Plan)の2つあります。

OASは、日本で言う“国民年金”みたいなもので、政府の財源から支払われる年金です。

受給資格は、

・65歳以上
・年金が認められた日の前日の時点で、カナダ市民もしくは永住権を持っていること
・18歳以降、カナダに10年以上住んでいること

受給額は、

・満額(カナダ滞在40年)で、$505.83/月(2008年度。3ヶ月ごとにインフレ率にて調整される)

です。

日本と違うところは、カナダはOASは一般税収を財源としているため、OASに対して保険料を一切納めなくていいことです。年金を支払わなくても、カナダに10年以上住んでいるだけで、OASを受け取ることができます。日本の国民年金は、日本に住んでいるだけでは受給できず、最低25年保険料を納めることで受給できるようになります。日本とカナダ、この点が違います。

勘違いしていたことは、「将来、日本に移住することがあっても、日加社会保障協定があるから、カナダのOAS分を日本の年金の受給金額に課算して受給できる」と思っていたのですが、そうではないということでした。

日加社会保障協定とは、日本の国民年金の加入期間とカナダのOASの受給資格期間を相互通算できるという制度です。しかし、カナダのOASには“納入”という概念がなく、相互通算されるのは“期間”であって、“納入額”ではありません。

ここで例として、

20歳から日本に10年(国民年金納入)
30歳からカナダに30年(滞在)
  ↓
カナダで年金受給、の場合、

10+30=40年(満額)のOASを、カナダで受給することができます。

しかし、

20歳からカナダに30年(滞在)
50歳から日本に10年(国民年金納入)
  ↓
日本で年金受給、の場合、

30+10=40年で、国民年金の25年の受給資格は満たされるけど、10年分の国民年金額しか受け取れません。(なぜなら、日本の国民年金の算出方法が納入年数で決まるため)

ちなみに、私が今後、年金受給年齢の65歳まで継続してカナダに住むと、

8年分の日本の国民年金納入期間は、OASの受給資格年数に加算され、支給が始まる65歳で「43年」となり、なんとか満額受け取れます。

だけど、日本に帰る(移住する)と、そのタイミングによりけりですが、現在、海外転出届を出して納入免除している4年分は減額になります。今後カナダに10年、20年住み、その間、年金を納入しなければ、その分も減額になります。

日加社会保障協定により、日本に帰国してもカナダのOASは受け取ることができ、カナダに居ても日本の国民年金を受け取ることが出来ます。もし、日本とカナダを行ったりきたりするようになったら、将来、受給額で高い方を選ぶことができます。

OAS紹介ついでに、カナダのもうひとつの年金、CPPについて。

CPPは、日本で言う“厚生年金”みたいなもので、給料から(4.95%)天引きされて保険料が納入され、その財源から支給される年金です。

受給額は、

・18~70歳(もしくはCPP受給開始時)の期間で納入した額を元に算出
・原則、現役の給料の4/1
・最高額$900/月、平均$500/月くらい(2008年度)

です。

あと、RRSPとかTaxfree Saving Accountとかあるけど、その辺はまた次回、ファイナンシャルアドバイザーさんにプラン立てしてもらおうと思っています。

老後、別に旅行したり贅沢したりしようとは思っていないけど、せめて、彼氏と私(&ポポ、もしくはポポ2号、3号)、そして子供たちが、困窮せずに、つつましくとも楽しく暮らせる程度の充分なお金を作っていけるよう、しっかりお金を管理していかなくては!と思いました。

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