「・・・夢と現実が混乱したことはある?」
今から一ヶ月前、原因不明のヒドイ頭痛に倒れ、一週間寝たきりになりました。頭が痛くて何も食べられず、眠ることもできず、意識朦朧としながら丸4日間、覚醒と昏睡を繰り返しました。
常に「非常に浅い睡眠」と「完全に目が覚めていない状態」だったため、夢と現実の境目が無く、まさに「夢と現実が混乱」した状態。
NYのバッテリーパークにいてワートレを見上げた次の瞬間、自分の部屋のベッドで横になっていたり、喉が渇いてパジャマのまま洗面所まで行き、水を飲んで楽になったと思った瞬間、なぜか病院の待合室にいたり。
「痛みの大波」が襲ってきた時だけクリアな思考感覚が戻るけど、クリアになったらなったで「もう一生、鎮痛剤を飲まなければ普通の生活ができないのかなぁ・・・」という絶望的なことばかり考えてました。
結局、何が原因か分からないまま、そのうち痛みが徐々に治まり、仕事を休んでばかりいられないので鎮痛剤を飲んで早々に職場復帰し、今は普通の生活に戻っています。
この経験は自分にとって生まれて初めて本気で「もっと自分の体に気を遣わなけば」と痛感することとなりました。結局、「頑張ればどうにかなる」が度を過ぎて、体がそれに耐えられなかったのだから。
でも、根本的に何が原因で、何がキッカケだったのか、未だにわかりません。
さて、この映画の舞台となる「クレイムア(精神病棟)」の患者達も、「自分の症状を自覚してはいるものの、それは何が原因で、どうすれば治るのか分からない」患者ばかり。主人公のスザンナ(ウィノナ・ライダー)もその一人です。
スザンナは、「自分がなぜこの世に存在するのか分からない」という不安を抱え、自殺未遂を起こし、精神科医に「境界性人格障害(ボーダーライン)」と診断されてクレイムアに入院します。映画の前半での彼女は、極端におかしな行動はしないものの、いつも目が泳いでてとても不安定(←このあたりのウィノナの演技がとても上手い!)でしたが、デイジー(ブリタニー・マーフィ)の自殺やリサ(アンジェリーナ・ジョリー)との衝突を経験し、少しずつ「自分がここにいる」感覚を取り戻していきます。
ストーリーは特に派手な展開もなく静かに淡々と進んでいきます。映画全体を通して見えるのは、それまで「自分という存在」を捉えられなかったスザンナが、“自分”に意識を移し、少しずつ変わっていく様子。
「漠然と生きてたら問題は解決しない、問題が何か分からなければそれと向き合うことはできないが、意識することから始めるのが大事なんだ」と、思わせられました。
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