Global Village


先週、フランスのタブロイド編集部をイスラム系テロリストが襲い、12人が殺害されるテロ事件がありました(Wikipedia/シャルリー・エブド襲撃事件)。その直後から、犠牲者を弔う追悼集会(Je suis Charlie)が世界各地で行われているのですが、その集会に対してアメリカのハマス系イスラム団体の代表、Nihad Awad氏が会見をしました。

その時のコメントの一部が、私にとってとても印象的でした。

“The world is a global village. We’re not living under one culture or one mindset. Diversity of opinions, diversity of cultures, diversity of religion is the nature and the reality of the world. We have to respect that. We cannot impose our value on any culture.”

世界はひとつの村です。私たちは、たったひとつの文化や考え方の中で生きているのではありません。この世界には多様な意見、文化、宗教が混在しています。それは、世界のあるべき姿であるとともに現実でもあります。だから、私たちはお互いを尊重しなくてはいけません。自分の価値観や文化を、他に押し付けてはいけないのです。

「global village」という言葉は、通常、インターネットなどの通信手段の発達で、地球が狭く村のようになったとする世界を表します。しかし、この会見では、「多様な人々が混在する村」という意味で使用されています。

今、移民・難民などで、昔とは比べ物にならないほど人々が流動的になり、“違う者同士”が隣人になる時代になりました。だからこそ、文化・宗教・考え方が違う人々に対して、“配慮する”ことはとても大切です。「他者を理解する」という言葉を使う人もいますが、文化的なバックグラウンドが違うと、本当の意味で理解することはとても難しいです。でも、自分とは違う人を理解できなくても、「こういう考え方もある」と受け入れ、その“違いを尊重する”ことが大切だと思いました。


(ちなみに、会見の内容は、このテロ事件がきっかけで、イスラム教徒の大多数を占める、温厚で平和を愛する人々が、一部の過激派のために非難にさらされることのないよう配慮を求めるものでした)

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