この映画は、95年8月のoasis VS blurのチャート戦争の深意、97年の総選挙にトニー・ブレア率いる労働党の選挙運動に彼らが協力した(利用された)ことに対する後悔の念などを、当事者達が当時の現象を交えて冷静に語ったドキュメンタリーです。ノエルが成功者として雄弁に出来事を分析し、デーモンがシニカルに後悔の念を吐く中で、リアムだけが相変わらず「んなこた、忘れた」「よく覚えてねえな」「若者よ、俺様を目指せ」なんて言っているのが、非常にツボにハマってます。(成長しろよ!)
観ながら思ったのは、「みんな、老けたなぁ」ということ。リアムも、デーモンも、ジャーヴィスも(ノエルは当時から見た目オヤジ)。あれから10年。当然といえば、当然だけどね。
1994年、当時私はタワーレコードで働いてました。多分、最初はBlurだったと思う。グランジでマイナー調の暗い音が流行った直後に、突然出てきた“ほぼ理想に近い”POPな音。その直後にoasisがデビュー、ジャーヴィス・コッカーが妙なフリで“Common People”を歌い、ジャンキー映画「トレインスポッティング」が公開。MODSに特別なレスペクトを持っていた私は、イギリスらしさをアピールする“ブリット・ポップ”に、すぐ夢中になりました。
しかし97年、いろいろあって音楽業界に見切りをつけて転職したため、「仕事として、リリースされる全ての音を把握する」から「自分の好きな音楽だけを聴く」ようになり、自然と“ブリット・ポップ”から離れていきました。
そのため、その後の“凋落”は知りませんでした。このドキュメンタリーを観て、ちょっとショックを受けてます。諸行無常とは、このことかと。私が生きた時代、音楽が、バブルのように弾けてしまっていたなんて。はー。
Anyway、あれから10年経ったけど、今でもoasisの1st、2ndを聴くと初めて聴いた時の感動がまるでフラッシュバックのように鮮明に思い出されます。これこそ、「LIVE FOREVER」。当時の眩しさを忘れない限り、感動は自分の中で永遠に生き続けることが、せめてもの救いです。
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