コピーライターの憂鬱

コピーライターの憂鬱

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コピーライターはよく、「憧れの職業」に挙げられます。 確かに、「言葉で人を動かす」ための文章書きなので、文章に自信がある人が挑戦したくなるのも無理ありません。そういう私は、コピーライティングの仕事をしています。本業はWebディレクターですが、なぜか最近、ライティングの仕事の比重が大きくなってきています。 今日はその「コピーライティング」という仕事について。 3年前、私がDTPオペレーターだった時、上司から「自分のホームページ持っているんだよね?少しは文章書けるんだよね?ホームページの取材と原稿書きをやれる人間がいなくて困ってるんだけど、どう?」と持ちかけられ、社内のインターネット課に異動になり、ホームページの取材と原稿書きをやるようになりました。 元々自分のホームページを持ってたくらいなので、文章を書くのはキライじゃなかったです。どちらかといえば好きでした。でも、仕事で文章を書く気は全くありませんでした。しかし、いつの間にかコピーライターになっていました。 コピーライティングを始めた当初は水を得た魚のように絶好調で、すごく楽しんでコピーを書いていました。でもすぐに「楽しんでコピーを書く」ことができなくなってしまいました。というのは、どうしてもオススメできない商品でも“売るために”文章を書かなくてはいけなかったからです。 次々とコピーライティングの仕事が来ました。仕事によっては「どうしても書けない」と思うものもありました。そんな時は、あえて自分の主観を消し去り、別人になったつもりで書きました。「これを読んで、商品を買う人がいる」ことは、「自分のウソにまんまと引っかかって、お金を払う人がいる」ことと思うと、非常に鬱でした。 いくら「仕事のための文章」であっても、「文章を書く」という行為は自分の「思想」が伴うため、割り切れないととてもツライのです。難しい仕事です。 ワタシネット 「コピーライター失格」 同じように悩んだコピーライターがいたようです。最終的に、彼女は仕事を捨てました。 しかし私は、今でもコピーライティングの仕事をしています。「自分のためにコピーを書くのではなく、クライアントのためにコピーを書く」ことを意識するようにし、クライアントから「コピーライティング代」として貰うお金以上に、クライアントを儲けさせるのが自分の義務だと、そのためにはどんなコピーにすればいいのか考えるようにしたら、モヤモヤ思い詰めている場合じゃなくなったからです(←単純だなぁ)。 今では、「文章は書けば書くほどうまくなるので、仕事=練習になる」「自分のための文章は、プライベートの時間を使って書く、このBlogがあるし」と思い、楽しくコピーを作るようにしています。

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タマネギ食べたら

タマネギ食べたら

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昨晩、タマネギをたくさん食べたら、風呂に入らず、落ちるように眠ってしまいました。 ・・・気付いたら、朝です。(マタ、ヤッチャッタ・・・) 私にとってタマネギは、強力な睡眠薬です。 高校生の頃から不眠症気味だったのですが、ある日、雑誌に「タマネギには安眠効果がある」と書かれてあるのを見つけ、眠れない時に食べてみたら下手な睡眠薬よりも効果てき面!それからというものの、タマネギ様には何度も助けていただきました。 ところが、どうやら私の体質は「タマネギ食べたら、よく眠れる」ではなく、「タマネギ食べたら、眠ってしまう」ようで、眠っちゃいけない状況でもタマネギを(たくさん)食べると、意識が切れるように眠ってしまうのです。 試験前で追い込みしなきゃいけない夜や、次の日の朝に早い時間のフライトに乗らなきゃいけない時などは、気をつけなければいけません。「ネコがマタタビで酔っ払う」ように、どうしても「タマネギ」に体が反応してしまうのです。抵抗できません。 こんな体質、私だけ?

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グッド・ウィル・ハンティング(1997)

グッド・ウィル・ハンティング(1997)

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久しぶりに「グッド・ウィル・ハンティング」を観て、主人公ウィルのセリフにビックリしました。 “治安維持のため派兵を”と政治家は言う 自分らは戦場など行かず、せいぜい基地視察 負傷するのは労働者階級 帰還してみれば工場は紛争国に移転し、 当時の敵が働いている 労賃が安くすむからだ 国が派兵したのは、石油を安く買うためだった 石油会社は紛争を理由に値上げ甘い汁と吸うが 帰還兵には打撃だ 今、アメリカでガソリンが値上がりしています。西海岸で1ガロン(3.785リットル)1ドル10セントだったのが、2ドルを越えました。石油会社社長のブッシュが起こした、イラクのゴタゴタ。今から7年前に作られたこの映画は、すでにお見通しだったようです。(゚Д゚)コワー ま、それは置いといて、映画の話。 この映画は、主演のマット・デイモンと共演のベン・アフレックが共同で脚本を書き、アカデミー脚本賞を受賞した映画です。内容は、生まれつき天才的な頭脳を持ちながら幼児期の虐待のトラウマにより心を固く閉ざし、荒れた日々を送る青年ウィル・ハンティング(マット・デイモン)が、精神分析医マクガイア(ロビン・ウィリアムズ)と出会って少しずつ心を開き、自分の未来を探るというもの。 精神分析医マクガイアがウィルに言う 「君は望めば何でもできるのに、何もしようとしない 何が好きだ?何がしたい? いつも君が巧みにうそを並べて逃げているのは こんな単純な問いが分からず、答えられないからだ。一体、君は何がしたい?(What do you really wanna do?)」 というセリフ、とても痛いですね。 これは普段私が自分に対して自問している問いでもあります。ウィルみたいに「自分が何を望んでいるのか分からない」のではなく、「自分が何をしたいか明確に分かっている」ものの、そのために“すべき”ことをたくさん抱え、壁にぶち当たっては挫折、自己嫌悪の繰り返し。その度に「ホントにこの方向でいいの?」と迷いに迷ってます。 自分の道を見つけるまでも大変だけど、見つけた後も大変です。ウィルは最後に、自分の道を見付け、出発します。映画のラストはウィルのスタート。「望むから、失望する。望まなければ、失望しない」という言葉があるように、ウィルはこの先、自分の道を見つけたが故に困難にも遭うかと思いますが、それでも彼にとって漠然と過ごしていた日々よりは、「リアルで幸せな人生」だと思いたいものです。

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文章に現れる全てのこと

文章に現れる全てのこと

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私は仕事で他人が書いた文章の文法チェックや修正をしています。そのため、とても注意深く人の文章を読んでいるのですが、最近あることに気付きました。 それは、 「文章は、ダイレクトにその人の性格が表れる」 ということです。 全く同じ内容の文章を数人に書かせたとしても、表現方法、言い回し、言葉の選び方が人によって違ってきます。その“違いの部分”が、その人の特徴をとても雄弁に語るのです。 例えば、 ・ユーモアのある人は、サービス精神旺盛な文章を書きます。 ・気遣い屋さんは、当たりのやわらかい文章を書きます。 ・注意力のない人は、話題があちこちに飛んで論筋を追うのが大変な文章を書きます。 ・思いやりのない人は、カサカサに乾いた深みのない文章を書きます。 ・斜に構えた人は、斜に構えた文章を書きます。 面白いですねー。「文章占い」でも作ろうかな。

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活字中毒患者の記録

活字中毒患者の記録

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「10代の頃に読んでいた雑誌が後の人格形成に大きく影響を与えていると思われる・・・。“自分探し”のため、雑誌遍歴を辿ってみよう!」というプチ企画が、まことしやかに流行っているようです。 ぼんやり上手 「雑誌をめぐる冒険」 ARTIFACT 「10代の雑誌遍歴を語る」 重症の活字中毒の私としては、雑誌遍歴を辿ってみるのはなかなか面白そうなので、10代と言わずできるところまで詳しく辿ってみたいと思います。 【小学校低学年】 ・こぼたち 岐阜県教育委員会が県下の小学生の保護者に配っていた教育雑誌です。内容は「親は、どのように子供に接するべきか」というもの。これを毎月学校でもらって、親に渡さず自分で読んでました。 【小学校中学年】 ・週刊少年ジャンプ 2つ年上の兄が買っていたのを読んでいました。当時は、「北斗の拳」「キン肉マン」「Dr.スランプ」「キャッツアイ」「ハイスクール奇面組」「シェイプアップ乱」などが連載していてかなり面白かったです。クラスの男子によく、「コロコロコミックなんてガキの読む雑誌やんか。ジャンプ読んでみ?」と、勧めてました(大きなお世話!)。 【小学校高学年】 ・りぼん ・なかよし いとこのお姉さんの影響で「なかよし」、友人の影響で「りぼん」を読むようになりました。この頃お小遣いは「りぼん」と「なかよし」を買って、残りを推理小説の文庫本につぎ込み、1日で使い切っていました(貯金観念ゼロ~)。 【中学生】 ・週刊ヤングマガジン ・週刊ヤングジャンプ またもや2つ年上の兄が買っていた雑誌です。ヤンマガは「バイクメ~ン」「ハゲしいな桜井君」、ヤンジャンは「AKIRA」「BE FREE」が大好きでした。(女子中学生が、「BE FREE」って・・・(苦笑)) 【高校生】 ・Seventeen 高校生の頃はあまり雑誌を読まず、寺山、太宰、井伏、芥川などの文学モノと「王家の紋章」にハマってました。雑誌といえば、友人が毎号買っていた「Seventeen」を借りて読んでいた程度。「借りて」というのは、自分で買ってまで読みたいと思わなかったからです。この頃、どうやら自分は女の子チックなものに全く興味がないということに気付き始めました。 【学生~タワーレコード時代】 ・ロッキングオン(国内) ・Cut(国内) ・SPOOKY(国内) ・米国音楽(国内) ・bounce(フリーペーパー) ・People(US) ・Interview(US) ・SPIN(US) ・NME(UK) ・Melody Maker(UK) ・Paris Match(FR) 進学してから学校の近くの本屋でバイトを始めます。そこで雑誌の返品入荷担当となり、店長に「店で取り扱っている全ての雑誌に目を通し、内容を把握するように」と命令され、実行します。1年後、タワーレコードに転職、海外雑誌の担当となります。そこでも「取り扱っている全ての雑誌に目を通し~(以下同文)」を実行し、世界各国の雑誌の世界にのめり込んでいきます。 【東京時代】 ・Dictionary(フリーペーパー) ・日経ビジネス(国内) 上京して音楽関係の仕事に就職します。そのため、24時間音楽一辺倒となり、私生活が乱れます。それに深層意識が危機感(?)を感じたのか、ニーチェやサルトルなど哲学に走ります。同時にフィツジェラルド、サリンジャー、カポーティにもハマります。勤務先の社長が読まずに捨てる「日経ビジネス」を拾って読みつつ、「フリーペーパー」という媒体に異常に興味を持ったのもこの頃です。 【カナダワーホリ時代】 ・Who(US) ・Us(US) ・Big Takeover(US) ・Vancouver Tonight(フリーペーパー) ・フレイザー(フリーペーパー) カナダに引越し、「タワーレコード時代に自分が取り扱っていた雑誌が、普通に店頭に並んでいる!」ことに興奮し、毎日本屋で立ち読みの日々。日本に輸入されていない音楽雑誌を見つけてはコレクションしてウホウホしてました(←雑誌オタク気味)。また、バンクーバー在住日本人向けのフリーペーパーに興味を持ちます。 【アメリカ逃避行時代】 ・Rolling Stone(US) ・Maximum Rock'n'Roll(US)

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ワンマン社長

ワンマン社長

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今日は、客員講師(?)という立場で、クライアントの社内会議に参加してきました。 会議の議題は、「新規作成するホームページの内容をどういうものにするか」というもの。私は、他社の社内会議に参加するのは初めてで、「人様の会社の社内会議に参加してもいいのだろうか?」と思いつつも、ある危惧を感じ、参加せざるをえませんでした。 というのは、半月ほど前にその会社からホームページ作成の依頼を受け、これまで2回ほど打ち合わせをしたのですが、その会社の社長が超ワンマンで、社長の一言で全てが決まってしまうということが分かったからです。前回の打ち合わせの最後に担当者から「サイト構成が決まったところで、社長と営業全員を集めて一度社内会議を開く」と聞き、「ワンマン社長の気まぐれで、サイト構成大幅変更なんてならないだろうか・・・こりゃヤバイ!」と思い、思わず「その会議、アドバイザーとして私も参加させてください」と言ってしまいました。 そんなわけで参加した、今日の会議。 いやはや、史上最強、沈黙がとても恐ろしい会議でした。社長がすぐ「そんなんでいいのかぁ!」と怒り出し、その叱咤に社員全員が黙っちゃうの。ひゃあ~。(((( ;゚Д゚))) 最初はその迫力に押されて私も黙っていたのですが、そしたらやはり話がサイト構成を変更する方向に進み始めたので、「私、社外の人間だから社員の皆さんと一緒になって黙ってる必要ないし、一応、Webの専門家として参加してるんだから、言うべきことは言っとかないと!(つうか、方向修正しないとヤバイ~)」と開き直り、「でもいいですか、社長・・・」「それはいけませんってば、社長・・・」と何度か横ヤリを入れ、サイト構成変更をなんとか阻止させてもらいました。 会議が終わり、重~い神経の疲れを感じながら会社に戻ったら、ウチの営業部長のところにそのワンマン社長からごきげんな電話があったことを告げられました。 気に入られた? まさかー。 反論ばかりしたのに。 次回、原稿が出来上がった時点でまた会う予定なので、その時、感触を確かめてみたいと思います。 (でも、ホント、今日は怖かったです・・・)

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