今回、フォスターチャイルドの家庭訪問にあたり、家族一人一人にお土産を持っていきました。挨拶をして話をし、打ち解けたところで一人一人にお土産を渡したのですが、お土産は、渡した先から隣へ渡され、さらに隣へ・・・と、ひとつのお土産が家族中を巡回し、最後お父さんの所に辿り着いていました。
彼らにとっては、私のお土産のひとつひとつはもらったその人の物ではなく、みんなの物ととらえているようです。私は、一人一人に別々のお土産を渡したつもりで、明らかに、私の“所有の概念”と彼らの“所有の概念”が違っていることを感じました。
ふと、家の中を見渡しました。家は家族5人に2部屋で、ベッドルーム兼バスルームと居間兼キッチンの2部屋のみ。行政管理下の家賃無しで住めるアパートなので、とても質素。必要なものだけが必要なだけあるという状態です。
そうです。この家に“個人の所有物”は存在していません。全部、みんなのもの。
しかし、物質的に貧しくても、家の中はいつも誰かが喋っていて、とても楽しそうでした。私(日本からのお客さま)がいるからみんなウキウキしていたということもあるけど、Ms.Mrcyの話では「この家は、いつもこんな感じで明るいのよ」ということでした。
ものが溢れた日本に住んでいると、安易に「所有欲が満たされた満足感=幸せ」と捉えてしまいがちです。しかし、ここでは家族みんながお互いの物をシェアし、気持ちもシェアしていて独占欲(物に対する執着)がとても希薄のようでした。しかしその分、本当の意味で幸せそうでした。
帰る時、フォスターチャイルドから椰子の実とバラの花とビーズのネックレスと指輪をもらいました(象のファイルはCASPのパンフです)。とても嬉しかったです。
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